Shuri in GIFT2025
会期:2025年5月1日(木)~5月8日(日)
※5(月)6(火)7(水)は中休みです。
会場:Gallery IYN
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思い返してみれば、Shuriは子供の頃から現在の創作スタイルの基盤を、知らず知らずの内に固めていたのかもしれない。
写生大会で金賞を貰ったこともあったし、漫画作品など、何かを模倣して描くことが得意だった。
また、授業の折は板書をすることがとても楽しくて、勉強そのものは苦手だったそうだが、“覚える”ためではなく、“自分なりのノート作り”に熱中していたのだとか。
但し、彼女の文字は丸みを帯びた些か癖の強いもので、教科書体のような“大人っぽい”文字でなければ向かないように感じられた為に、長らく毛筆とは縁遠かった。
けれど、同窓会か何かの案内葉書を受け取った折、その宛名書きが筆ペンながらも可愛らしい筆跡であったことに衝撃を受ける。
一般的な「とめ・はね・はらい」を重んじる書き方だけが全てではない、もっと自由に書いても構わないのだと気付かされたのである。
それならば、私も・・・と筆ペンを手にとったことから、彼女の前に新たな道が開けたのだった。
今は“ shuri ”というもう1人の自分が、自由に生きている・・・そんな風に感じているとのこと。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
Shuri:小さい頃から描くことが好きだった。
数年前に年賀状を筆ペンで書いたことがきっかけ。
毎年「年賀状が届くの楽しみ!」と言われるようになり、いろんなものを描くようになった。

Shuriは、身近な人々への贈り物として様々なメッセージを筆ペンでしたためるようになり、己書教室の体験授業を受けた事から、絵も描き添えるようになった。
己書の場合であれば、愛らしい容貌の地蔵菩薩の姿が多く描かれる。
しかし、自分だけの創作をするにあたっては別のオリジナルキャラクターが必要であると、共に暮らす愛猫をモデルとすることにしたそうだ。
当初は飽く迄も内輪向けに、ただ贈る相手にだけに作品を見て貰えればと考えていたが、知人からの大絶賛を受けて、ShuriはSNSで作品を披露するようになる。
「本格的に描いてみな!すごくいい!本当にいい字だよ」というその言葉が、大きく背中を押してくれたのだ。
それ迄は作品を人に贈る度に「本当に喜んでくれているのかな、無理をさせて、私の気持ちを押し付けてしまっているだけではないかな」という不安も大きかった。
けれど自分の作品を評価してくれる人の存在に励まされ、何事も前向きに取り組めるようになったそうだ。
その後、SNS上のShuriの知人同士が結婚することになり、二人の名前を書いた作品を披露宴会場入口に飾って貰ったことがある。
創作をしていなければ、そして其れを発表していなければ生まれなかった縁であり、結婚式の様子を教えてもらった際はとても感慨深かったとのこと。
また、退職する同僚が作品を受け取って涙してくれたことも忘れ得ぬ思い出であるという。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
Shuri:喜び、不安、感謝、何気ない一言を、改めて文字にすることで、目で見て入ってくる『ことば』を心で感じてほしいです。
私自身、小さなことで悩んだり、不安になったり…ふとしたことで喜び、気づく。
そんな『ことば』を素直にお届できたらと思います。

創作に取り組む中で、Shuriは「何事にも正解はなく、また同時に間違いもない」ということに気が付いていく。
そして、それは創作以外のことにおいても同じである、と。
以前なら自らが信じる正解を他者にも強要してしまうことが多かったが、何事にも寛容に、柔軟に向き合うことが出来るようになり、「お母さん、だいぶ変わったね」と我が子から言われる程に、彼女は生まれ変わった。
創作にあたって大切にしているポイントについて訊いてみると、言葉を目に見える形に、また残る形にするからこそ、必ずポジティブな言葉を選ぶと決めており、そこに添える猫も和やかな表情で描くようにしているとの答えが返って来た。
但し、優しさよりも力強さが勝る言葉をリクエストされた際には、言葉に合わせてキリリとした表情で描く場合もあり、それはそれで好評で、Shuri自身も気に入っているという。
また、誰のために書くのか、どんな言葉で、どんな思いを届けたいのか・・・それを見失わないことが重要であるとのこと。
「書かなくては」と焦っても、良い作品には仕上がらない。
純粋に「書きたい」「届けたい」という思いによって、紙上のメッセージにぬくもりが宿るのである。
なので、自分を追い込み過ぎないように、気持ちの余裕を持てるようにと心掛けているそうだ。
取材の最後に、彼女に敢えて次のような質問を投げかけてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
Shuri:スマホやパソコンなどを使うことが増え、普段使っている言葉を書いたときに「あれ?どう書くんだっけ?」「この漢字で合ってる?」となる…
そんなときいつも感じるのが「自分の手で文字を書かなくなった…」です。
ちょっとしたメモでも、プレゼントに添える手紙でも、やっぱり手書きがあたたかくて私は好きです。
離れて暮らす娘に言われました!「伝えるだけのメモでも、なんか手書きって大事だね!だから私もそれマネしてる!」
そう聞いて「あ♪やっててよかったな!」と思いました。
(取材/執筆:大石)
Shuriの作品を心ゆくまで堪能できる8日間
GIFT2025を、どうかお見逃しなく!
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instagram: @neko_shuriken
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