グラニュー糖* in ART INPUT 2024
会期：2024年11月21日（木）～11月24日（日）
会場：Gallery IYN
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小学生時分からオリジナルキャラクターを創作して絵にすることが好きだったという グラニュー糖* は、担任教諭から「たくさん本を読みなさい」と薦められ、初めこそ「本なんて」と思ったものの、段々と小説の世界に浸る感覚を楽しいと感じるようになった。
魔界を舞台にしたゲームが好きだったので、読書の際も同系統の作品を選ぶようになってからはより夢中になり、高校生になった頃には自身も小説を執筆するようになったのだそう。
物語を紡ぎ、その一場面やキャラクターの姿をイラストで視覚化する・・・この一連の流れは現在も変わっていない。
文章だけでは伝わらないもの、また絵だけでは伝えきれないものがあり、互いに補いあって一つの世界観が完成する。
絵だけを見たならば、キャラクター造形の魅力を楽しむだけで終わったところが、背景の物語を読めばその印象はがらりと変化する。
『かわいい！かっこいい！でもよく見たらえげつない！！』 それが、絵と小説を併行して創作するようになってから、彼女が常に目指しているものだ。
絵だけを見れば、こんなにも可愛らしく、または格好いいのに、まさか裏にこんな話があるなんて・・・鑑賞者にそんな風に感じさせることこそが彼女の狙い目であるらしい。
Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。
また、何故その作品をお選びになりましたか。
グラニュー糖*：「打ちつける雨」です。自己紹介する時、迷ったらこれ！です。
今までいろんな作風で描いてきましたが、この作風が一番みんなが喜んでくれて、小説の世界観とも合う描き方が生まれたということもあり、この作品にしました。味方キャラも良いですが、敵キャラも魅力的に作っているのであえて敵キャラのイラストを選びました。
グラニュー糖* が長年に渡り創作している「怪奇討伐部」シリーズは、或る人間と神の企みによって滅びに瀕している魔界で、滅亡を食い止めようと奮闘する悪魔や魔物たちの物語だ。
人間にはない不思議な力を持った妖の存在は、彼女にとって一種の憧れであるという。
「私は霊感というものが全くない人間なので、だからこそ私には体験することのできない不思議な体験や冒険を、キャラクター達に託しているんです」と彼女は語る。
かつてゲーム製作の道に憧れて大学で専門的に学んだこともあり、グラニュー糖*は常にキャラクターのアクションを明確にイメージして物語を展開させている。
その習慣は文章を書くにあたっても大いに役立っているらしい。
また、イラストを専攻していた友人から描画ツールの基本操作を教えて貰い、そこから独学でデジタル画表現を習得した。
独自に試行錯誤を続けて、はや10年。
厚塗り技法が得意だが、どちらかと言えば苦手である細い輪郭線を用いた作風の方が鑑賞者からは人気なのだそう。
一度引いた線を徐々に消しゴムツールで削るという根気のいる作業であるが、見てくれる人に喜んでもらえるよう、敢えて不得手な表現でも挑んでいるようだ。
その他にも、思い浮かんだイメージに最も近い表現ができるようにと、作品毎に技法を使い分けているという。
Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。
グラニュー糖*：小学生の時から『魔界』が好きで、『魔界』系の作品を探していたら某魔界のSRPGを見つけたので、グッズを集めたり模写やポーズ練習、世界観を作ったりするための参考にしていました。今も大好きです。
グラニュー糖*が自らの世界観をネット上で発信するようになって9年になるが、活動初期は己の腕前に引け目を感じ、発表に二の足を踏んでいたという。
作品を投稿をすることで、自身が親しみ愛着を持っているタグを汚すことになってしまうのではという危惧もあったそうだ。
しかし、或る時フォロワーから共同での二次創作を誘われたことが自信に繋がり、活動に意欲的になれたのだそう。
もともとSNSも友人に背中を押されて始めたそうで、自分一人だけでは「怪奇討伐部」の世界観を他者と共有することは出来なかったろうと、彼女は考えている。
物語背景があってこそのイラスト作品なので、絵に興味を持ってくれた人にそちらへ目を向けてもらえるよう、今後は小説の発信により一層力を入れたいと考えいるそうだ。
彼女に、次のような質問を投げかけてみた。
Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。
グラニュー糖*：幼稚園の頃からたくさん辛いことを経験してきましたが、とにかく「我慢して我慢して生きて生きて生き続けることを復讐としよう」ということを念頭に置いて生きてきました。
絵も周りがアニメやゲームなどで目が肥えすぎて「うまいね！」の一言も無かったし、小説も全然いいねもブクマも無かったので、その時もずっと「描き続けて描き続けていつか絶対『ギャフン』と言わせてやる！！今後絶対「うまいね！」って言うなよ！！」と思いながら作り続けていました。
そして今も、ずっと苦境のままです。上手く行っているかのように見えて、24時間365日苦境だと思います。
（取材/執筆：大石）
グラニュー糖*の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
ART INPUTを、どうかお見逃しなく！
グラニュー糖*のSNSも、是非ご覧ください。
Instagram:＠granu_master
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