茶白 in 個性について考える 2024
会期：2024年12月5日（木）～12月8日（日）
会場：Gallery IYN
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幼い頃に漫画を描いて遊ぶことはあったが、茶白が現在のように猫の絵を描くようになったのは社会人になってから。
妻に絵の心得があり、「一緒に描こうよ」と誘われたことから、彼は創作活動の世界に足を踏み入れた。最初に画題として選んだのは、夫婦で訪れたカフェに飾ってあった猫の写真。その模写に始まり、気が付けば多く猫を描くようになっていたのだそう。
もともと動物好きではあったものの、特別猫に関心があった訳ではなかったが、描いている内に段々と愛着が湧いてきて、今では猫は茶白から切っても切り離せない大切な創作テーマだ。
制作は彼の日課となり、仕事で疲れきった心身は、のびのびとした猫の様子を描くことで癒される。
その安らぎを、絵を鑑賞してくれる人にも届けることが出来たら・・・そう願って、彼は作品を発表し続けている。
Q1.あなたの作風において、個性的だとご自身が感じておられる点、または鑑賞者の方から個性的と評価される点について教えて下さい。
茶白：デジタルで作成していますが、リアルに近い形を目指しています。
写真みたいとか、触ってみたいと言っていただけることもあります。
茶白当初愛用していた画材は鉛筆で、作品はすべてモノトーンだった。
後に色鉛筆を使用するようになって彩りが加わり、デジタル手法に着手したのは3年前。
細部までこだわって描き込みたいので、何層もレイヤーを重ねて厚みのある描画ができる点に魅力を感じているが、写実的な描画が行き過ぎると絵としての美点が失われてしまうので、そのバランスは模索している際中であるという。
現在の作風と併行して、もう少しデフォルメした猫も描いてみたいとも考えているそうで、表現の可能性はまだまだ広がりそうだ。
絵を描くようになってから、茶白は家族の一員として一匹の保護猫を迎え入れた。
いま、彼の関心は画題としての猫だけでなく、猫の保護活動へも向ている。
Q2.これまで、どんなアーティストを目指して創作をして来られましたか。また、表現者として今後叶えたい夢や、近づきたい理想像について教えて下さい。
茶白：ペットイラストレーターとして活動されている方をよく参考にさせていただいていて目標にしています。将来的にはイラストの収益を保護猫活動に充てられるような形で活動できたらと思っています。
茶白の制作活動は「猫を描く」という行為の繰り返しであるが、毛並みや瞳の目力、仕草や表情など、描く際に着目し、注力するポイントはその都度違う。
描く度に、いつも新鮮な気持ちで猫と向き合っているのだそう。
また、例えば黒猫といっても単純な黒色だけでその色味を表現することは出来ず、観察すればする程、描き甲斐を見つけることができる。
いくら描いても、決して飽きることはないという。
仕事の都合上、今すぐにはペットイラストの依頼は受け付けられないが、環境が整い時節が到来したら「その時は是非にも」と、茶白は考えている。
彼に、次のような質問を投げかけてみた。
Q3.生まれ育った土地柄や環境があなたに与えている影響と、いま故郷について感じていることを教えて下さい。
茶白：知らないうちに自分の中に染み込んだ何かがあると思っています。帰ってこれる場所があるのはいいなと思います。
（取材/執筆：大石）
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