『神戸で出張展示はじめました』
北野異人館やポートアイランド周辺など、中心地に留まらず街全体がアートな神戸。美術館も数多く立ち並ぶほか、神戸から足を伸ばした六甲では、アートフェスティバル「六甲ミーツアート」が開催されるなど、常にアートが身近にある街です。そんなアートな街に建つ「阪急百貨店」で、IYNは2021年10月から出張展示を行っています。
神戸での出張展示が始まったことにより、より多くの人に作品を見ていただけるようになりました。作品が多くの方に見られるというのは、芸術や創作に置いてかなり重要なことだと思います。
『見られてなんぼのアートに候』
いつだったか、こんな話を聞いたことがあります。「無人島で一本の木が倒れたとする。その時、その木は音を立てて倒れたでしょうか?」というもの。倒れた音を聞いた人がいない時、その音は存在したと言えるのか?というような哲学的な話だったと思いますが、創作活動を考える際にかなり当てはまるのではないでしょうか。
例えば家で、一人で机に向かって描いた作品を、誰にも見られないまま眠らせていると、それは自分一人しか見ていないことになります。模写や練習ならそれでいいかもしれませんが、特に何か伝えたいことがある創作なら非常にもったいないなと感じます。もし、今家の押し入れに眠っている作品があれば、友達や家族に見せてみるのはいかがでしょうか?SNSなどで発信してみるのもいいと思います。発信してみると、新しい発見があったり、次の創作につながる何かが見つかるかもしれません。
と、こんなことを書くと、「納得のいく出来じゃないしなあ」という声が聞こえてきそうですが、ギャラリーIYNは、趣味で描いている方からプロの方まで、本当に幅広く出展していただいています。それらはもちろん素晴らしい作品ばかりです。そしてそんな作品の魅力をさらに見出し引き出すのは、見てくださる方々です。作品に出会う方が増えれば増えるほど、魅力が見出される作品は多くなっていきます。
神戸での出張展示は、そんな出会いのきっかけを増やす場でもあるのです。
ギャラリーIYNでは、中崎町での展示はもちろん、神戸での展示、通販など、多くのお客様に作品を見ていただく機会を設けていますので、是非ご活用ください。
『評価されて初めて価値がでるんじゃん?!』
漫画家 浅野いにおが描いた「ソラニン」という作品があります。生き方に思い悩む若者の姿を描いた漫画で、映画化もされた作品です。主人公の種田は、バンドを緩く続けながら、「一番やりたいことではない」仕事を続ける日々を送っていました。そんな種田に対し、同棲していた芽衣子はこう言います。
「…才能無いから―――
本気じゃないから―――
そう言って種田はいっつも逃げてばっかだもん。 種田は誰かに批判されんのが怖いんだ!! 大好きな大好きな音楽でさ!! でも褒められてもけなされても、 評価されてはじめて価値が出るんじゃん!?」
種田の場合は音楽でしたが、創作活動全般に言えることではないでしょうか。なんだか酷な話な気もしますが、作品はよくも悪くも、評価されて初めて価値が出るものだと思います。
ギャラリーIYNでは、より多くの方に見ていただけるような企画展を準備して、活動を応援します。また、神戸に限らず場所や機会を増やし、開催していけたらと思っております。
ソラニンを読んだ当時は、部屋で一人、号泣しながら読んだ覚えがあります。今、こうしてここで言わなければ、誰にも知られることがなかった秘密ですが、ここまで読んでいただいた皆様に認知されることで、私の涙の存在はより強いものになってしまいました。作品に関しては、どうか秘密にせず、どんどん発信して、その存在を強いものにしていってください。そして、その作品にどんどん価値をつけてあげてください。
ギャラリーIYNで募集している企画展は下記URLからご確認ください。