桜井杏子 in GIFT2025
会期:2025年5月8日(木)~5月11日(日)
会場:Gallery IYN
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鮮やかな絵の具の上に、または墨で引かれた躍動的な線の上に、押し花が漂っている。
実際に命を宿していた花を据え置くことで画面は一気に活気づき、花々はまるで踊るように、又は歌うように、キャンバスの上で第二の生を受ける。
桜井杏子の手から生み出される作品たちは、正に生命そのものだ。
絵の具を扱う際には美しい色彩にただただ癒されつつ、墨を用いる際は筆致に「もっと前進したい」「勇気を持ちたい」といった強い願いを込めながら・・・
組み合わせる花々の力も借りて、桜井は自らだけでなく作品を見てくれる人にもエールを送りたいと考えている。
その思いの原点について訊いてみた。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
桜井杏子:病院ギャラリーでの作品展開催活動をして居ます。
幼い頃の長期入院経験での様々な感情との出会いをきっかけに制作活動を始めました。
作品は押し花、墨、水彩絵具から出来ているのですが、3つの素材はどれも、体調が優れなかった時期に心を癒してくれた存在でした。観てくださった方の心にも癒しだったり、あったかい気持ちだったり、明るい影響を与えてくれたらと思いこの3つの素材をメインに製作して居ます。

入院中に院内のギャラリーで目にしたアート作品の数々や、近くのコンサートホールで聴いたピアノ演奏などから、芸術が持つ癒しの力を感じ取った桜井は、漠然とではあるが、いつか自分もそうした癒しを誰かに与えられるようになりたいと感じ続けたそう。
そうして10年程の歳月が流れ、ふと仏壇に飾ってあった椿の花が落ちてしまっているのが目に止まったことが、“花”で表現をする切っ掛けになった。
花弁がまとまった状態で落ちたその姿をドレスの裾に見立ててみたのだが、そのままでは短時間で色褪せてしまう。
そこで母が「押し花にしてみたら?」と助言をくれたのである。
花の台紙に相応しい色調を絵の具で作り、塗る作業も心地よく、その頃は再び体調を崩していた時期でもあったのだが、美しい彩に大いに力づけられ、癒されたそうだ。
墨を用いるようになったのは、日本的な花にはこちらの方が合うのはないかという閃きから。
もともと文字を書くことが好きだったので墨には馴染があり、線の動きの中に自らの感情を込めやすいことにも気が付いた。
そうして作品作りに熱中し、これこそが、幼少期に「いつか遣りたいと」考えていたアート表現はなのだと桜井は確信する。
かつて入院していた病院のギャラリーからスタートとし、病と闘う当事者は勿論、その苦しみを共に背負う家族、医療従事者として闘病を支える人々たちの心に、少しでも憩いの時が訪れたらと願い、活動の場を徐々に広げている彼女は、次の様に話してくれた。。
「趣味のような気持ちで始めた事でしたが、今は制作や展示活動が私の毎日を力強く動かしているように感じられます」と。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
桜井杏子:大切な人に宛てたお手紙のように、心を込めて一つ一つ制作しています。お花の色や形からキラキラした優しい癒しを感じてもらえたら嬉しいです。大阪での展示は2回目となりますが、作品と出会ってくださる皆様とのご縁に感謝し、素敵な空間を作れるように励んで参ります。よろしくお願い致します。

前回、病院で作品展を開いた際にアンケートを用意してみたところ、作品を目にした人達からあたたかな感想が寄せられた。
「感動をありがとう」
「癒されました」
「美しい花の作品を見ることが出来て、最高に幸せです」
老若男女、患者、看護師など、あらゆる世代や立場の人々が、その展示空間で憩いのひと時を過ごしてくれたようである。
作品に込めた桜井の願いは、間違いなく鑑賞者の心へと届いている。
作品に使用する花の採取が出来ず制作に着手できない期間も、桜井は常に作品のことを考えているそうだ。
どんな感情を、どんな花に託して表現できるだろうか・・・それに相応しい色は?線は?
仕上がった作品をどんな場所で披露するか?
夢の中でもずっと考えて続けている程だそうで、まるで彼女自身が、春の訪れを待って一気に芽吹くべく土の中で力を蓄えている種子のようだ。
彼女の生み出す世界は、今年の春も見事に花開き、秋まで人々の目を楽しませ、心を癒してくれることだろう。
今度のシーズンは、シュウメイギクなど和の花を多く扱いたいと考えているとのこと。
取材の最後に、彼女へ敢えて次のような質問を投げかけてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
桜井杏子:当たり前のことに感謝を伝えること、小さな幸せをたくさん見つけ毎日に喜びを感じる事がたいせつ
輪ように明るいものを広げていく力が増して言ったらより良い社会になっていくのではと思います。
(取材/執筆:大石)
桜井杏子の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
GIFT2025を、どうかお見逃しなく!
桜井杏子のSNSも、是非ご覧ください。
instagram: @kyokosakurai.93
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