わたつみ in GIFT2024
会期:2024年3月29日(金)~4月1日(月)
会場:Gallery IYN
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わたつみ 経歴
・2020年1月1日『みやじくんと先生』のXアカウントを開始
・2022年12月7日『マイアート展』に参加
・2023年10月13日『十月の行進曲(マーチ)』に参加
※写真は光調整などの加工をしております。
※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。
幼い頃、わたつみ は空想の世界によく逃げていた。
それは現実逃避でもあり、また唯一の居場所だった。
その場所が、誰かにとっての居場所にもなれたらと願いながら、現在 彼女は創作活動を続けている。
作品を発表することで、見た人にその思いを届けるだけでなく、自身にも様々な影響が与えられているのだとか。
わたつみ は物心がつく頃には既に絵を描き始めていたそうで、小さな頃にクレヨンで描いた作品達は、今も押入れの奥底に眠っている。
それらを見返してみると、特別上手だったという訳ではないが、思い浮かぶものを自由に描き上げた絵の世界は、彼女にとって心の故郷のようだと言う。
アーティストには、何かに刺激を受けてインスピレーションが湧く瞬間がある。
わたつみ にとってのそれは、街中で偶然見掛けた人の一瞬の動きであったり、音楽を聴いている時、布団に入って丸まっている時、移動中や一息付いた時など。
そこから制作を進める中で、特にキャラクターを描く時は、そのキャラクターの人生に入り込み「ああ…嬉しいだろうな」「悲しいだろうな…」「寂しかっただろうな…」と全身で感情に触れ、描き起こしているそうだ。
日常で見た物や感じた物、描くその人物一人一人に寄り添い、素直な心で描くことによって、わたつみ の優しい世界観は築き上げられているのだろう。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
わたつみ:精神科医と患者のお話を描いています。私自身精神疾患に悩まされてつらい思いをした事がありました。どうせ死んでしまうのなら、”何かを残したい、同じ思いをしている人が居るなら、その人の心に届き 傷が少しでも和らぐような、安らぐようなものを描きたい”と願うようになり、創作活動を始めました。
わたつみ には、創作活動をしていく中で、大切にしている事が3つあるという。
まず1つ目が、自分の絵を好きだと言ってくれた人の事を思い浮かべる事。
その存在は、不安な時に前向きになれる力となると話す。
アーティストにとって、自身の生み出したものが認められることは、鑑賞者が想像するよりも重みのある事で、たったの一言でもそれは大きな力になり、支えとなるのだ。
2つ目は、辛かった思い出も大切にすること。
アニメ文化が浸透した時代では似た絵や作品が溢れているが、創作者の経験やその時に感じた思いだけは他者に真似できないもの。
“ネガティブな感情”は表現者にとって、極めて大切なものであると、彼女は語る。
3つ目は、アイデアが浮かんだら必ずメモに描き写すこと。
アイデアは流れ星のように現れては消えていくもの。
だからこそ過去には、なかなか思い出せずに後悔する経験が何度もあったそうだ。
データが自動的に消去されることの代償は大きいと考えた事から、今は、寝ている時でも閃いた瞬間にメモを取れるようにしていると話す。
日常生活でも、創作活動に対してとても真摯に向き合い、余念がない。
わたつみの作品にある深みは、こういった創作に対する向き合い方と努力によるものと言えるだろう。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
わたつみ:私の創作するお話は自分の人生と重ね合わせている点が多くあります。登場するキャラクターにも色んな背景があり、熱い血が通っています。同じ時間を生きている彼らの姿を見て、何かを感じて頂いたり、過去の悲しみを共感したりする事で心の痛みが和らげばと考えています。GIFT展では、普段とは少し変わり、彼らの悲しみや心の内を表現出来ればと思っています。
人は経験しないと、その事象も、そこで湧いてくる感情もしっかり想像出来ない。
わたつみの人生経験のすべてが、彼女の作品に説得力を与えている。
人生において大切な事は“人として何処まで成長し、最後に何を持っているか”だと、彼女は考えている。
自分がいくつまで生きられるかは誰にも分からない。
だからこそ、来年は今年よりたった1mmでも成長出来れば花丸。
時に、ネガティブな感情が強く出てしまい、自分をコントロール出来なくなる事は誰にでも一度はある事で、他人に迷惑を掛けず、無茶さえしなければ、どれだけネガティブになっても良い。
そんな自分を受け入れ、時にはネガティブなプールの上でプカプカと漂う事も大切である、と。
ネガティブな自分を否定して、無理にポジティブになることは自分の首を絞めてしまう。
だからこそ、心が壊れるほどの悲しい痛みも、胸がドキドキと高鳴る喜びも、人生にとっては本当に大切な宝物であると、わたつみ は語る 。
つらいことも嬉しいことも、抱えきれない程の経験を沢山していれば、命が尽きる間際にはその数だけ、キラキラした宝石箱のように見えるはずと、彼女は信じているのだ。
「そんな未来を楽しみにしながら、人の温かさを心で感じながら人生を楽しみたい」とも話してくれた。
そんな わたつみに敢えて、社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
わたつみ:便利になり続ける世界。何もかもが簡単な時代になりました。絵を描くことも簡単で、生きていることも当たり前になっています。その代償に、大切だったものの価値が失われ” 愛 ”というものが遠くの方へと離れているように思います。愛と命だけはお金では買えません、どちらも失うと戻って来ないのです。人を助け、優しくする理由は”女性だから”“男性だから”“同じ人間だから”で 良いはずなんです。
しかし現代は、同じ人間であろうと男性であろうと女性であろうと、そんなことは関係なく無償の優しさも惜しみ決して人を助けようとは思いません。きっと人が生きているのは当たり前だからだと思っているからでしょう。自らの優しさも否定され、真っ直ぐに生きてきた人には肩身が狭く生きづらい時代だと思います。過ぎ行く時代の欠落を正すことは容易ではありません。せめて、つらい思いをした人々の涙が、どうか報われますようにと日々願っています。
(取材/執筆:ヨシカワ)
わたつみの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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わたつみのSNSも、是非ご覧ください。
instagram: @miyaji_and_sensei
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「みやじくんと先生の作者わたつみです。
こちらでは癒し系の画風で活動しています。キャラクターを使ったお仕事やイラストの御依頼を心よりお待ちしております💫」by わたつみ
《 わたつみ プロフィール 》
初めまして、わたつみです。
可愛らしい画風でイラストや漫画を描いています☆
よろしくお願いいたします。
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