うみつき ゆず in GIFT2024
会期:2024年3月21日(木)~3月24日(日)
会場:Gallery IYN
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うみつき ゆず 経歴
・2023/5 LOVE展vol.2
・2023/10 夜を奏でる展
・2024/1 cute展
※写真は光調整などの加工をしております。
※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。
小学校の中学年頃に雑誌でロリータファッションを知ってから、デザイナーを夢見ていた時期もあるという うみつきゆず。
彼女の描く少女たちが身にまとう衣服は、彼女の「こだわり」と「好き」が詰まったオリジナルデザインだ。
ロリータファッションは、フリルやレースを多用し、それはフォーマルでドレッシーな要素でありながら、自由に、カジュアルな場面で着用することができる。
そんな非日常と日常を併せ持つところと、見た目の可愛さがロリータの魅力であると うみつきゆず は話してくれた。
独創的なコスチュームと、それから独特の淡いブルーの色調が、彼女の作品の特長。
芸術系高校でグラフィックデザインを専攻しつつ、我流で透明水彩イラストを描き続けていた彼女は、ある時期までは画中に様々な色を用いていたのだそう。
しかし、授業の中である著名な芸術家の若き日の作品を目にして、彼女は「青」の虜になるのだった。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
うみつき:私は昔、服を描くデザイナーになるのが夢でした。
小学3年生のころから絵を描き始め今と同じく
ロリィタ服を描くことが好きでした。
そして今の大きな創作コンセプトの一つに
「青」があります。
これは学生のころに知ったピカソの青の時代が関係しています。
あの時初めて青の時代の絵画を見て青の魅力に気が付き今も青い絵を描き続けています。
親友の自死という痛ましい事件が起きてから4年間に渡り、死や貧困などのテーマを青い色調に託したピカソの「青の時代」。
この時期の作品群の中で うみつき が特に心惹かれたのは、彼の自画像だった。
友を失った“悲しみ”を抱えた己の姿を、敢えて絵に残す。
心の苦しみと向き合う その姿勢に衝撃を受けると共に、同系色の色だけで表現された独特の趣に惹かれ、自身も「青」のみで絵を描くことにチャレンジしたのだった。
一色の透明水彩絵具でも、水の分量によって様々な濃淡を表すことができ、また青色と一口にいっても、そのバリエーションは実に豊富だ。
うみつきが特に好きなのは、プルシャンブルーとフタロブルーレッドシェード。
明るい発色の前者の絵具と、赤みがかった深めの色味である後者の絵具。
その他にも特色の異なる青を多用することで、モノクロームだけれども単調ではない・・・そんな味わい深い画面を彼女は生み出している。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
うみつき:前述したピカソの青の時代に描かれた絵画たちは
かなりネガティブな感情を描いたものでした。
私は最初そのネガティブな部分に共感し
青い絵を描いていましたが
見てもらった人からの感想で
「暖かい絵」と言ってもらうことがとても多く
びっくりした事を覚えています。
青という寒色で暖かさを表現することができているんだと。
自分自身そんなイメージをもって制作していたわけではなかったんですが
そこから視野が広がり、逆に暖かい絵を描こう、と思って今は制作をしています。
皆様にも私の暖かい絵を感じてもらえたら嬉しいです。
クリエイターが神様から与えられた創作の才能と、クリエイターが鑑賞者へ贈る素晴らしい作品を「GIFT」として紹介するGallery IYNの「GIFT展」シリーズに2022年にも参加した うみつきは、そのコンセプトからの連想で「天使」を画題に選んだ。
2024年の展示では、前回と同様のテーマをより掘り下げ、作品を披露してくれるという。
そこには、折々の季節を司る天使や時を操る天使、鍵で未来の扉を開いてくれる天使など、ユニークな天使たちが登場する。
十人十色というように、すべての人が各々の願いを持って生きている。
鑑賞者が自分の願いを叶えてくれる天使に巡り合えるよう、多様な天使たちを描きたいと、制作への意気込みを彼女は語ってくれた。
自己表現があまり得意ではなく、つい周囲に合わせて自分を抑え込んでしまうことも多いという うみつき だが、絵の中でなら自分の思いを、自分の“好き”を自由に描き表すことができる。
何者にも縛られずに自分を発信できるコミュニケーションツールとして、社会人になってからも創作活動を大切にしている彼女に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
うみつき:ネガティブな感情を肯定することだと思います。
現代社会にとってネガティブ、というと悪いこと、
だと思われることがとても多いと感じます。
私も実際そう思ってしまうことは多いです。
ですがネガティブな感情は悪いことではなくましてや
否定することは間違いだと考えています。
それも含めて自分自身や相手自信だと考えたいと思って今を生きています。
(取材/執筆:大石)
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「絵のお仕事を始めたいと考えており準備中ではございますが、ご興味あれば是非」by うみつき ゆず