文月 つらら in GIFT2024
会期:2024年1月19日(金)~1月22日(月)
会場:Gallery IYN
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文月 つらら 経歴
・仙台デザイン専門学校にて2年間イラストレーションを学ぶ
・2022年2月18日〜3月1日
『夢見る少女』展 出展(Gallery IYN)
・2022年10月14日〜10月24日
『童話展〜光と闇の物語〜』 出展(Gallery IYN)
・ 2023年1月20日〜1月29日
『IYN ART MARKET 2023 WINTER SALE』出展(Gallery IYN)
・2023年8月4日〜8月14日
『花飾り』展 出展(Gallery IYN)
※写真は光調整などの加工をしております。
※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。
胸の内を言葉にして相手に伝える、また表情で伝える。
一般的に、もっとも多用されているコミュニケーション方法であるが、それが誰にとっても容易な手段とは限らない。
幼少期から自分の思いを他者に伝えることが苦手だった文月つらら にとって、絵は言葉以上に雄弁に、また表情以上に表情豊かに自身の思いを発信できる大切な感情表現手段だ。
人とうまく関われなかった子供時代は、いじめを受け、周囲から理解されにくく、苦い涙を幾度となく吞んできてた。
そんな文月は、絵という自己表現手段によって、生きる意味、自身の存在価値が与えられたと感じていると語る。
コピックやパステル、水彩を用いて描き出される儚げで静寂な画面からは、文月の胸中で堰き止められていた様々な感情たちが、見る者の心にひたひたと染み入ってくるようだ。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
文月:自分の創作コンセプトは自分ではない誰かの人生、一生をつづった物語。
子供の頃から感性は豊かだったのですが、無表情というか。学校の先生とかに「笑ったことある?」と言われるほど喜び、悲しみ、怒り、苦しみ。どこで現わせばいいかわからない子供でした。
そこで描くという行為に及んだんですね。
自分では喜んで良いのか、悲しんで良いのか・・・そのわからない感情を別の自分の分身、キャラにあてはめ描き始めたのがきっかけでした。
自分にはわからない、自分では得られることのない感情、生き方を自分ではない誰か、キャラに置き換えて自分ど同化しつつハッピーエンドかどうかはわからないその1人の人生の一部を切り取った姿を描いた作品を今自分か描いています。
11歳の時に大腿骨頭すべり症を発症し、長期に渡る断続的な入院・療養生活は苦しかったが、絵の制作に没頭し、自身にとって制作をすることの重要性に気付く大切な期間でもあった。
専門学校でイラストレーションを学び、18歳の頃に本格的に画の道に進もうと決意した文月は現在、自身の内面を描く作品だけでなく、依頼主の提示するテーマに沿った作品制作にも励んでいる。
「未来」をテーマにしたイラストを頼まれた際は、人間とロボットの共存社会を表現してみた。また、「近未来」という画題から敢えて画中に和装を取り入れて、温故知新の精神が息づく未来を提示してみせた。
クライアントの要望と真摯に向き合うことは、これも一つのコミュニケーションである。
「GIFT展2024」では、文月の作品と鑑賞者の間に、どんな交流が生まれるだろうか。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
文月:喜び、羞恥、悲しみ、苦しみ、憤り、不安、無。
自分に与えられる感情ならなんでも。
自分ではない誰かが今日もこうして生きている、何か思い抱き心を動かしている。そう思っていただければ。
そして自分のように感情を上手く表せない人が、自分は絵で己を表せたように自分という存在をうまく表せる何かに見つけられる事を願ってます。
その思いが、気づきが与えられるよう作品制作を頑張る所存です。
絵を描く際、文月は人物の表情だけでなく、髪の毛や手先の描写からも思いが伝わるよう試行錯誤している。
絵で伝えることも決して簡単なことではないが、的確に思いを伝えるために思考時間を費やし、幾多の言葉をひとつの画面に凝縮して生み出される絵は、まさに文月の心そのものである。
絵の制作は、行き場のない感情を整理し、心を落ち着けるための大切な日課だ。
これまでの様々な体験を一言で言い表すことはできないが、絵との出会い、絵を描かせてくれる環境、見守ってくれる周囲の人たち、すべてに「感謝している」と、文月は語る。
感情を形にすることのの難しさと大切さを知る文月つらら に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
文月:愛ですかね。
自分は今でも愛する他人を探してます。
エゴかもしれません、でもどこかに自分を必要とする。自分でしかない、パズルのピースがピッタリ埋まるかのような愛する人を今どこかで探しています。
(取材/執筆:大石)
文月つららの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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《 文月 つらら プロフィール 》
展覧会歴:2年
仙台デザイン専門学校卒
技法:アナログ(コピック·パステル)
過去GalleryIYN参加展覧会
『夢見る少女』展
『花飾り2023』
『童話展~光と闇の物語~』など