トーテムポール in GIFT2024
会期:2024年8月8日(木)~8月11日(日)
会場:Gallery IYN
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学生時代は授業中以外のすべての時間、社会に出てからは仕事をしている間以外・・・
トーテムポールの生活の中心には、常に“創作”がある。
手を動かしている時だけでなく、彼は描かない間も頭の中で、絵の構想を考えている。
散歩をしている時、買い物へ出掛けた時。ふと見かけた情景、風景の中に創作のヒントが潜んでいる。
また、創作のために得たあらゆる知識が血肉となって、今の自分を造り上げている。
絵は自身を肯定することができる重要な要素であり、己の存在価値のひとつでもあると彼は語る。
そんなトーテムポールと絵の関わりは、どのようにして始まったのだろうか。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
トーテムポール:小学生の頃から姉の影響で絵を描いてました。はじめはカブトムシや恐竜などを描いていましたが徐々に人を描くようになり、自分で考えたキャラや世界観を作るようになりました。
描画対象が動植物や昆虫から人物へと移り変わったのは、漫画やアニメ作品への関心が強くなったことが切っ掛けであったかもしれないと、トーテムポールは少年時代を振り返る。
また、新聞のスポーツ記事に掲載されている様々な選手の写真を見て、「こんな躍動的な動きを自分も描いてみたい」と思うようになったのだとか。
高校に上がると美術部に入り、そこで描画の基礎的なことを学んだ。
その頃からスマートフォンアプリで絵をトを描くようにもなり、大学からはパソコンを用い、今日までデジタル技法で創作に取り組んでいる。
描画にあたり、トーテムポールが一番気にかけているのは作品の構図だ。
俯瞰や煽りなど、モチーフをどのような角度をで捉えるのかをしっかりと意識し、三分割法も念頭に置いている。
どうしたら、鑑賞者の視線をキャラクターに誘導できるのか、キャラクターを魅力的に見せることができるだろうかと、下絵の作成にかける時間は惜しまないそうだ。
そうして考え抜いて構図を鑑賞者から評価してもらえた際は、この上ない達成感があり、嬉しさも一入であるという。
配色においても、目立たせたい箇所とそうではない箇所で落差を付けるなど工夫を凝らす。
その他、各作品のイメージに合わせて、目の大きさなどキャラクターのデフォルメ方法にも変化をつけている。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
トーテムポール:見る人の心を動かせることができたらいいなと思っています。カッコいいだったり、怖い、面白いなど見る人によって様々だと思いますが、感情を揺さぶられることができたら幸いです。
また、私の作品を通して何かに興味を持ったり気にならなかったものの面白さに気づいてもらえたら嬉しいです。
絵のテーマとなるものを探したり、イメージを膨らませるために、トーテムポールは主にインターネットアプリを用いて、様々な情報収集をするよう心掛けている。
画題として取り上げるようになるまでは、身近に咲いている花に目を止めることは殆どなかったが、今では花言葉を調べ、そこから着想を得ることも多く、世に存在する何万種もの花々は正にアイディアの宝庫だ。
花以外にも、「この服はこのキャラクターに似合うかな」とファッションについての興味、視点にも変化が生じた。
また 音楽を聴く際に、頭の中に絵が浮かび上がることも多い。
作品の幅を広げるため、以前は関心の薄かった洋楽にも触れるようにり、それまで知らなかった魅力を発見することが出来たのだそう。
絵を描くほど知識欲が高まり、知識欲が高まる程に制作意欲も高まっていく。
創作活動があるからこそ毎日が充実しており、「時間を無為にすることなくワクワクとした生活を送ることが出来ている」とトーテムポールは語る。
描きたいものが増えることで、それを描くための画力が不足していると痛感することもあり、どんな絵でも描けるように、今後も腕を磨くべく励みたいと考えているそうだ。
学生時代と比べると、どうしても絵に費やせる時間が少なくなってしまっているので、休日の日は早起きをするなど、時間確保のための生活リズムにも気を配っているという。
そんなトーテムポールに、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
トーテムポール:足を止めることが少なくなったと感じます。これは実際の生活やSNSでも感じるのですが、効率を重視したり新しいものを追い求めるスピードが上がり、一つ一つをゆっくり見る機会が少なくなったと感じます。道端の花に目を向けて、綺麗だなと感じるくらいの余裕はあっていいと思います。
(取材/執筆:大石)
トーテムポールの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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