二ッ川 伊任 in GIFT2024
会期:2024年3月21日(木)~3月24日(日)
会場:Gallery IYN
~会期中の通販購入について~
展覧会初日に、展示会場の様子が本ページ内にアップされます。
展示作品の中でお気に入りのものを見つけたら、LINEで簡単に購入が可能!
お友達登録をお済ませ頂き、作品名と作家名をご明記の上「購入希望」とメッセージを送るだけ!
スタッフが迅速に対応し、作品の詳細や購入手続きのご案内をいたします。
独創的で、素敵なアートをもっと身近に・・・
新しいショッピング体験を、どうぞお楽しみください。
二ッ川 伊任 経歴
・2023年「きゃわいい共和国〜光〜」出展(Gallery IYN)
・2023年「夢見る少女展vol.2」出展(Gallery IYN)
・2023年「Beautiful展vol.2」出展(Gallery IYN)
・2024年「CUTE展」出展 (Gallery IYN)
※写真は光調整などの加工をしております。
※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。
似顔絵や、飼い猫の姿を描き写すのが得意な母。
鎧や甲冑、剣などの武具の描写が得意な兄。
油彩や水彩画を嗜む姉。
そんなアート好きな家族に囲まれて育った二ッ川伊任が描き出すのは、古の時代から近代までの華やかな文化を連想させる装束をまとっていたり、または古典文学に多く登場する無垢なヒロイン像にインスパイアされた理想の少女の姿。
初めは母に色鉛筆や水彩の手ほどきを受けたが、その後は特に姉の背中を追って、その画風に倣い腕を磨いてきた。
デッサンの指導もしてくれた姉は、二ッ川が構図や配色に悩んでいる時は、今も的確な助言をしてくれる一番の師だ。
高校生からデジタルイラストを手がけるようになり、今ではすっかりそちらがメインになっているが、姉のアナログ画作品は変わらぬ憧れを抱いている。
また兄からは、絵をSNSに投稿することや、画中の人物のポーズ付け方について学んだ。
家族から教わってきたことが血となり肉となり、二ッ川は最近ようやく「自分の絵」と呼べる画風にたどり着くことができたのだそう。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
二ッ川 伊任:生家が本の多い場所で、本に囲まれて過ごしました。本の中には昔の少女漫画の他にバレエやオペラ、服飾史に関する本や宗教画に関するものが多く、我々が普段着用しないような様々な衣装に対する憧れのようなものが物心ついた頃からありました。そういったものが自身の作品に反映されているのだろうなと思います。
幼少の頃から絵を描いておりましたがそれは母、兄、姉が皆普段から絵を描く人なので同じように普段から「絵を描く」ということが自然と身についていたからかもしれないですね。
池田理代子女史に代表されるような、70年代少女漫画の装飾的で華やかな画風に強く心惹かれ、また書籍で目にする絵画作品の数々は、幼い日の二ッ川を浪漫溢れる西洋文化の世界へと誘った。
歴史、文芸、舞台芸術・・・特にオペラ作品では「オテロ」と「ランメルモールのルチア」が好きで、両作品のヒロインが彼女の理想とする少女像の双璧であるという。
肌の色の違いを超えて夫オセローを愛し抜きながらも、あらぬ疑いをかけられて夫の手で殺められてしまうデズデモーナ。
望まぬ結婚を拒んで己の愛を貫くために、自らの手を血に染めて破滅するしかなかったルチア。
彼女たちのような純真さ、無垢な美しさを自身の描くキャラクターにも宿らせるべく、表現にはいつも腐心しているのだとか。
線画としての美しさの探求に加え、人物の顔に鑑賞者の視線を誘導できるよう眼球に突飛な配色をすることが彼女のこだわりだ。
また、二ッ川にとって絵を描くことは祈りにも近い行為。
「だから私は、絵の中の人物によく後光を差させているのかもしれませんね」 そう彼女は話してくれた。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
二ッ川 伊任:日常から離れた絵を描くことが多いので、普段の生活や今抱いている悩みを忘れて楽しんでほしいなと思います。日常の中で他者と関わっているその時には元気づける、励ます、といった力強さに救われることも多いですがそればっかりだと疲れてしまうので、「絵を見る」という貴方と絵しかその場に無い状態においては日常の荷を一旦脇に置いてひとやすみしてもらえたら嬉しいです。
それから今回展示する作品は「食べ物描くの苦手だから描いてみるか!」と思って作ったので愛着もひとしおです。見てね~!
作品は全て我が子も同然。
二ッ川は、愛娘たちが最高の状態で画中に息づくことができるよう、彼女達をたくさん愛し、そして己の心身を削り苦しみ抜いて描き上げている。
描きたい理想があっても、自身の能力以上のものは生み出せない。
創作をするということは、否が応でも己の限界と向き合うことであり、楽しい時よりも辛く感じる方が多いのだそう。
しかし、自身の長所も短所も知り抜くことができるからこそ、より豊かで自分らしい人生を送れる筈と彼女は考えており、苦しみの果てに完成させるからこそ作品がひときわ輝くに違いないのである。
その光を信じて、継続すること、挑戦をやめないこと・・・これが二ッ川表現者としての信条だ。
バッスルやクリノリンなどのヴィクトリア朝の服飾や、その流れを組み鹿鳴館で花開いたドレススタイルを特に好んでいが、平安装束にも魅力を感じているそうで、時間が許す限り洋の東西を問わず、重厚で華美な装飾を描いていきたいと彼女は今後の意気込みを語る。
彼女の煌びやかな世界観は、一層その魅力を増すころだろう。
描くために生きているのか、生きているために描いているのか・・・自分でもわからなくなる程に絵と人生が一つになっている。そんな二ッ川伊任に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
二ッ川 伊任:現代社会、というよりもしかしたら私だけかもしれませんが「心を安らう時間」「精神のゆとり」が足りなくなっていると感じることが多いです。
例えば趣味というものは、お仕事やお勉強などの日常生活と同居しているやるべきこと、「義務」から少しの間自由になるためのものであると私は考えています。
しかしSNSが発達して久しい昨今では同じ趣味の仲間に出会いやすく、また多くの同好の士を観測しやすくなりました。それによってより多くの他者と自分を比較する機会が多くなり趣味を「やるべきこと」だと感じること、義務から解放される時間を失った感覚が増え、それに対し心が安らぐ時間が減ってきていると感じています。
(取材/執筆:大石)
二ッ川 伊任の作品を心ゆくまで堪能できる4日間
GIFT2024を、どうかお見逃しなく!
二ッ川 伊任のSNSも、是非ご覧ください。
instagram:@koreto_n X(Twitter):@koretonitsukawa
いいねやフォロー、ご感想メッセージ大歓迎です。
二ッ川 伊任へのお仕事ご依頼、お問合せはこちらから↓
koreto.nitsukawa@gmail.com
二ッ川 伊任
Nitsukawa Koreto