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みくろ 陶 in GIFT2024


会期:2024年4月4日(木)~4月7日(日)

会場:ART STORE IYN

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ホットケーキと少女のイラスト
「【set:カフェ】ホットケーキ 」

みくろ 陶 経歴


・武蔵野美術大学 造形学部 デザイン情報学科卒


・2022.3 『第47回ZEN展選抜展』銀座大黒屋ギャラリー 選抜出展


・2022.08 漫画雑誌スピリッツにて『第372回スピリッツ賞』佳作TOP受賞


・2023.4 『顔展2』にてメインビジュアル担当(GALLERY IYN様)


・書籍『ART BOOK OF SELECTED ILLUSTRATION FOOD2023』作品掲載







 

※写真は光調整などの加工をしております。

※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。

















みくろ陶がコピックを用いて描き出すのは、彼女のオリジナルキャラクターの性格やイメージがありありと伝わってくる独創的なポートレート。

人物の立体感が際立つだけでなく、まるで血の通ったぬくもりまでもが宿っているよう。

キャラクター達は、いずれも実に生き生きとした存在感を放っている。


また、しばしばキャラクターと共に描き込まれるホットケーキやパスタなどのべ食べ物は、その味や食感、香りまでもが感じられるほどに写実的だ。


高校生の頃は勉強よりもデッサンが好きで、その後 美術大学で更に磨きをかけた腕前が、画中のすべての描写に説得力を与えている。


彼女が専攻したのはデザイン情報学科。

デザインを通して自分の考えを伝える術を学び、また絵画や彫刻、動画作成に雑誌構成、WEBサイト制作などの基礎を身に付けたことが、現在の創作においても大いに役立っているという。




Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。


みくろ 陶:【set:ひとそろい】というコンセプトで、「創作キャラクター(人)×様々な種類のあるモノ」を絵の中で組み合わせて並べる連作を制作しております。

経緯は「人」と「モノ」2つの視点でそれぞれ別の流れがありました。


「人」については

小さい頃から漫画やアニメの登場人物に

強い思い入れを持つことが多く、

真似して描いているうちに

自分でもキャラクターを産み出し愛したい、愛してもらいたいと思うようになっていました。

それで小学生の頃くらいから漫画を描き始めるのですが、描いていて楽しいのが一枚絵であることに大学に入ってから気がつきます。

最終的にキャラクターの外見をイラストで、内面を漫画で表現する2方向の掛け合わせで

「自分のキャラクターを愛したい、愛してもらいたい」を実現するスタイルに決めました。


「モノ」については

「人」の表現の方向性を決めて以降、キャラクターの外見を表現するにあたりどのような絵にしていくかでもずっと迷っていました。

特定のモチーフを描き続けている、「○○といえばこの人」というようなコンセプトが決まっている作家様に憧れたものですが、

結局私には描きたいものがたくさんあって、どれか一つに絞れませんでした。


でも、それでいいと思いました。

「一つに絞って選べないこと」をそのまま絵にしていこうと決めました。

これが組み合わさった結果、現在の作品となっています。


ナポリタンと男性のイラスト
「【set:カフェ】ナポリタン 」

みくろ陶のイラスト作品には、個性溢れる8人のキャラクターが登場する。

蜂蜜色の大きな瞳が愛らしい少女に、やや強面だが実は優しくて料理上手な 少女の後見人的役割の青年など・・・

キャラクターの性格を明確化し、内面をより掘り下げるため、彼等の日常、活躍、成長を描いた漫画作品も併行して制作しており、漫画を通してキャラクターを知って、そこからイラストを楽しんでくれる人もあるという。勿論、その逆のケースもある。

イラストと漫画が、互いのプロモーションを担っているのだ。


イラスト作品において人物と組み合わせるモチーフは、キャラクターの性格からの連想であったり、イメージに合うカラーリングなどから選択をする。

日常生活の中で、美味しいなと思ったもの、かわいいなと感じたものから、創作の閃きが生まれるのだそう。

目に止まったモチーフは、一体どのキャラクターと共に描くのが相応しいだろう。どんな風に描けばキャラクターの魅力を際立たせられるだろうか・・・と。


食べることが好きなので、自ずと組み合わせるモチーフは食べ物が多いが、花や海洋生物などを取り上げることもあり、そのバリエーションは今後増々広がっていきそうだ。




Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。


みくろ 陶:絵の中の人物から鑑賞者にときめきの気持ちをお届けできるように、というのを常に考えています。

また、作品内には人物だけでなく背景のモチーフ、色、様々な「お気に入りの観点」を盛り込んでいます。

どのキャラクターが一番好きか、どのモチーフが一番好きか、どの色が一番好きか…

鑑賞される方の記憶の中にある「好き」をなんとなく引き出す、もしくは新しく知らなかった「好き」に出会う

そういう「好き」の気持ちを味わう時間、共有する時間をお届けしたいです。

「GIFT」でも、たくさんのモチーフから好みを見つけて並べて遊んでもらえたら嬉しいです。


サンドイッチと男性のイラスト
「【set:カフェ】サンドイッチ 」

みくろ陶の作品発表の場は、pixivやコミックマーケットなど。

飽く迄も、活動は趣味の範囲でと考えているそうだ。

かつて出版社の助言を受けて漫画制作に取り組んだこともあったが、「売れる作品を」と思うと、どうしても純粋に創作を楽しむことができなかった。

もちろん作品が売れれば嬉しいが、売り上げだけを絶対視しては大切なものを見失ってしまう。


描く世界感は、自分の心のままに。

だが、自分の絵を好いてくれる人達に、少しでも作品を買い求めてもらい易くなるよう工夫も忘れない。

コピックイラストに拘っているのは、他の画材と比べて作品を低価格で提供できるから。

値段を抑えることで、気に入った作品を何枚もコレクションしてもらえればと、彼女は考えている。

しかしコストを減らすことで、安っぽい仕上がりになってはならない。

みくろ陶作品の特徴である コピックとは思えないほどの重厚な描写は、手頃な価格で満足度の高い作品をという彼女のポリシーの表れだ。


物心ついた時には既に絵を描く楽しみを知っており、絵は常に生活の一部だった。

創作と自分の人生は切っても切れない関係にあると語る みくろ陶に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。




Q.現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。


みくろ 陶:これが欠落している、と一言では言えないものの、「一方的な主張」がしやすくなっている一方で「お互いの歩み寄り」が欠けていると感じることが多いです。

リモートワークやオンライン講義が普及したり、学生さんの間では同級生の会話の中心はすっかりメールでもLINEでもなくSNSになっているそうです。

コミュニケーションのスタイルが1対1の会話から、自分の発信に対するコメントに変わってるのかもしれません。


そうして日々一対多数、もしくはそのコメント欄での主張が異なる故の更なるコメントのぶつかり合いを多く見かけます。

また、別の方向では自分の中で大切にしているものを一方的に発信もしやすくなりました。それに対して心無い言葉を投げかける人の遮断もある程度であれば行えます。


正しさや善悪はまた別の括りになり定義したいものではないですが、強いて言えば

「もしかしたら、相手の主張が正しいのかもしれない」

という考えをわざわざ持つような人間関係がどんどん少なくなっているのかなと最近思っています。良くも悪くも、そこまでしなくても1人で幸せに生きられるし、自分の主張を通して人を傷つけたまま逃げられる状態です。


これが良いことか悪いことかわからないけれど、漠然と人の気持ちを汲み取る機会自体が無くなっていくのではと考えるのが最近は怖くて

私は日々、なんとなく人の心を掘り下げることをするようにしました。

SNSで話題になっている投稿のコメント欄はあえて全て見て、自分の主張と違う方がいたら何故その考えに至るのかの背景を考えるようにしています。

そういった部分は作品の中でも「漫画」の側面で取り入れてるように思い、漫画の中では自分の主張と同じ人を悪役側として登場させるようなこともしています。

読んでくださっている方の視点の数だけ、お側で理想を探すようなことをしています。

実際に作品を手に取っていただいた方から「ちょうど自分のことのようで、元気が出た」などのお手紙を頂き、とても嬉しくなりました。

画面の向こうに生身の人間を感じ、お互い心に優しく触れるような機会は今後も残り続けてほしいなと思っています。


(取材/執筆:大石)

 

みくろ 陶の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

GIFT2024を、どうかお見逃しなく!


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instagram: @microro108

twitter: @microro108

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「サイト内のCONTACTページのフォーム、もしくは記載しているSNSのDMからも受け付けております」by みくろ 陶



《 みくろ陶 プロフィール 》


小さな頃から「種類が並んでいる状態」に心が動きました。

ビュッフェ、図鑑、ガシャポン、戦うヒーローの色分け、色鉛筆の缶、5種の盛り合わせ。どれかひとつお気に入りを選ぶ楽しみや、全部をコレクションして並べる楽しみに心が躍ります。

難しいことは考えず、見てすぐにわかるものを、集めて並べてあそびます。

そういったものを皆さんにも感じていただける作品を目指しています。

【略歴】

1995年

・東京都文京区生まれ

2014年

・武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科入学

2018年

・武蔵野美術大学造形学部デザイン情報学科卒業














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