きょん in GIFT2024
会期:2024年4月4日(木)~4月7日(日)
会場:Gallery IYN
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きょん 経歴
2018年8月 X(Twitter)を始める
2020年4月 AAAGALLERYにて初めての展示「Girls Room展」
2020年9月 GalleryIYNにて初めての展示「ゆるふわ展」
※写真は光調整などの加工をしております。
※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。
絵を趣味に持つ母のもと、兄弟姉妹みんなで落書きを楽しんだ幼少期。きょん にとって絵を描くことは、即ち“日常”だった。
成長と共に兄弟姉妹らの関心事は移り変わっていったが、きょんは小学校のクラブ、中高の部活動でもイラストを描き続け、大学は教育学部の美術科へ進み、絵画の基礎を学んだ。
そうして現在、パッと華やぐような明るい表情が印象的な、独自の人物イラスト表現を追及している。
どちらかといえば口下手で、コミュニケーションをとるのが苦手だったという高校時代。級友と友達になりたいと願いながらも、どう話しかければ良いか、どうやって距離を縮めればよいのか解からず、もどかしい思いを抱えながら途方に暮れる日々だった。
絵を描く際は、しょっちゅう「今日も失敗してしまったな」「こうすれば良かったのかな」と自省しながらペンを走らせていたという。
きょん にとって、制作はいつしか己の心を映し出す鏡になる。
憧れや希望を絵に託しながら、彼女は自分自身を見つめ直すのである。
Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。
きょん:コピックの特徴を充分に活かして、淡い雰囲気やストーリーを大事に「こんな友達がいたら…」「こんな自分だったら…」と思いながら描いています。6歳の時に母から貰った「ふたりはプリキュア Splash Star」のイラストが私の創作活動のきっかけです。
コピックマーカーはその優れた発色力が特色であるが、豊富なカラーバリエーションには淡い色調のものもあり、それもまた魅力であると きょん は語る。
水で自由に薄めることが出来る絵具と比べると、その濃淡表現に制限はあるが、その中でどこまでの描画ができるか・・・日々挑戦しているのだそう。
人物の表情において、特にこだわって描くのが瞳と頬。
感情が伝わる眼差しと微笑にするためなら、仕上がりに納得がいくまで費やす時間を惜しみはしない。
一瞬の表情を切り取ったスナップでありながら、その中にもこまやかな気持ちの移り変わりや、「楽しそう」「嬉しそう」など単調な言語表現の枠を超えた表情を描き出す事。それが 彼女の目標だ。
Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。
きょん:幼少期に母や兄弟と一緒にイラストを描き、多くのイラストを交換しました。その時に感じた幸せな気持ちを届けられたり共有できたりしたら嬉しいです。
広いスペースを使わせていただくことは滅多にないので、声をかけていただいた時からずっとワクワクしていました。そんな気持ちが鑑賞する人に伝わると嬉しいです。
大学在学中にSNSを始めたことで、きょん の描いた作品は数多くの人の目に触れるようになった。
あたたかい感想や展覧会出展の誘い、作品の依頼も来るようになり、イラストによって きょん の世界は大きく広がった。
SNSのアイコンに使用される似顔絵を引き受けることが多く、その際はどう描いたら喜んでもらえるだろうかと、きょんは依頼主の気持ちを想像しながら制作をする。
かつて兄弟姉妹間で絵をプレゼントしあっていた時も、彼女は相手のことを想って紙に向かっていた。
誰かの喜びのために、笑顔のために絵を描く。
そのスタンスは幼い日にすでに確立されていたのかもしれない。
大学卒業後、しばらくは学校勤めをしていたが、多忙な業務の中、余暇に絵を描く気力が残らない日が殆どで、自分の日常から制作の時間がなくなること きょんにとってこの上ない苦痛だった。
もう一度じっくり絵と向き合うために、この春から彼女は教育職から離れ、新たなスタートを踏み出そうとしている。
フリーランスのイラストレーターとしての活動も視野に入れており、これからの彼女の歩みに期待したい。
アイコンイラストの作成だけでなく、オリジナルイラストの販売にも力を入れていきたいと考えているそうで、「愛着のある作品を手放すことは惜しい気もするが、一点物のイラストレーションとして作品を評価してもらい、買い求めて貰えたら嬉しい」とのこと。
もう間もなく門出を迎える きょん に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。
Q現代社会に欠落していると感じる事や、自分自身の体験等から欠落していると感じる事を聞かせて下さい。
きょん:去年から今年にかけて、コロナ、インフルエンザ、溶連菌と病気続きました。毎月何かしらの症状に苦しめられる中で、自分にとってこれまで当たり前だった生活が、どれだけ素晴らしいものだったかということに気づかされました。ご飯食べたり友達と会ったり、綺麗な景色を見たり・・・そんな日常の中で心が豊かになっていたんです。以前まで私もそうでしたが、多くの人が慌ただしい毎日に追われながら、そうした大切なものを見落としているのではないでしょうか。
(取材/執筆:大石)
きょんの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
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