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檜垣雅子 in GIFT2024


会期:2024年3月15日(金)~3月18日(月)

会場:Gallery IYN


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「 Gift 」

檜垣雅子 経歴


・2017 呉市美術公募展 文化振興財団賞


・2018 第3回Art Exhibition瀬戸内大賞展奨励賞


・2020 呉市美術公募展 呉美術協会賞


・2023 第1回国際芸術シンポジウムinウランバートル アイリスクォーツ賞 受賞


・作品掲載書籍

2022 芸術紀行No.3 / 2022 BIFROST vol.31 / 2023 芸術紀行別冊 美術の庭vol.1



 

※写真は光調整などの加工をしております。

※展示写真は保存・SNSでの使用全て可能です。















広島で長年教職に従事し、現在は国内外の展覧会で意欲的にスクラッチアート・・・いや、今やスクラッチアートという枠組みを飛び出て、独自のアート作品を発表している檜垣雅子。 平成8年に広島県立美術館がリニューアルオープンした際に、応募者のアート作品を無審査で展示するという企画があり、当時の同僚に誘われて参加したのが 檜垣とアートのファーストコンタクト。

無論 小学校教諭として、授業で教えるための美術は学び、子供たちに指導はしていたが、それはいわゆる技術的な上達を目指す為のもので「自己表現」としてのアートではなかった。

「貴女はスクラッチアートが向いていると思う」と同僚に勧められるまま、オイルパステルを使い、暗闇に浮かび上がる遊園地のような、夢の中の世界のような・・・そんな幻想の風景を描いて、美術館へ出展した。 描いた際はとても楽しかったが、その後は多忙な毎日の中で時間もとれず、絵は其限りに。 むしろ彼女は美術よりも、自ら楽曲を作って時折披露するなど、音楽を愛好していた。

だが、退職後に通っていたボイストレーニングの指導員が、1枚きりの檜垣のオイルパステル画を目に止めたことから、檜垣の人生に新たな展望が開けたのだった。




Q. 創作コンセプトや創作活動を始めたきっかけや経緯を教えてください。


檜垣:きっかけ

25年程前にスクラッチの技法を使ってオイルパステル画を描いた。その時の楽しかった事が忘れられず、いつか時間に余裕ができたら描きたいと思っていた。10年前にたまたまその絵をみた知り合いがとても感動してくれた。

いつかと思っていたスイッチがその時に入った。


コンセプト

この世界はどんな形をしているのだろう?

私はどんな存在?

いつもあたりまえと気に留めずに生活していることにふと疑問をもってしまいます。

そんな不思議だなと思うことを自然の形をモチーフにして描きました。


「 ARAWASU 」

且つての描いた作品を絶賛されたことから、檜垣は身近な人々へ日頃の感謝を込めて、ハガキサイズの小作品を描いてプレゼントしようと思いつく。

それらの作品をミュージックスクールで展示することになり、その個展で彼女が絵を描き始めたことを知った知人から「いっそ大学でしっかり学んでみたら」と助言され、広島市立大学芸術学部社会人講座を受講することに。エッチング技法がスクラッチアートにも生かせるだろうと、版画コースを選んだ。


2年に渡って習得した版画の技法を応用し、檜垣はオイルパステルで何層もの色層を作っては引っ搔いて下層を浮かび上がらせ、また新たな塗り重ねを繰り返し、重厚で複雑な絵画作品を生み出している。


檜垣は作品を様々な場で披露し、市美展にて2度の入賞を果たして呉美術協会に入会した他、国際シンポジウムにおいての受賞など、国内外で高い評価を得ている。



彼女の作品が鑑賞者を魅了するのは、独自に進化させたスクラッチ技法だけでなく、描かれた世界観が人類にとって普遍的なテーマであるからかもしれない。

大きな自然の力や慈愛のようなぬくもりを感じた時、人は、己が目にしている世界や社会だけがこの世の全てではないことを悟る。

私たちが存在する次元の裏側には、穢れのない、神聖な別世界があるのではないか。そうした意識から、古の人々は神話の世界を生み出した。

檜垣の作品の中では、「向こうの世界」から「こちらの世界」へとあたたかな光が降り注ぎ、鳥のような生き物が二つの世界を行き来している。

それは、檜垣の感性による極めて独創的な空間描写でありながら、同時に多くの人が潜在的に抱いている世界のはじまりのイメージにも近いのではないだろうか。

檜垣の絵画作品からは、見る者に不思議なと安らぎを与える優しいエネルギーが溢れ出ている。




Q.あなたの作品で、鑑賞者にどんな気持ちをGIFTしたいですか。また展示に向けての意気込みも教えてください。


檜垣作品が自分をみつめる窓になってくれたら、こんな素敵なことはありません。みてくださる方の深いところと、私の深いところが共鳴しますように。


「 TOKIHANATSU 」

何かを創造することは、自分を深く見つめること。

絵を描くようになって、これまで如何に自らを重たい鎖で縛っていたかということに、檜垣は気が付いたという。

小さな頃から優等生で通っており、大人になってからも模範的な生き方を実践してきたと、且つては自負していた。

しかしそれは、ただ周囲の望みに合わせたり、「こうあらねばならない」といった思い込みから、己の心の声に鈍感になっていただけではないのか。

私は、“自分らしく”生きてはいなかったのではないだろうか。


現在 檜垣は、絵を描きながら どんどん「自分」に近づいていると実感している。

過去の自分を否定はしないが、自分が旅の途中であることも、迷い子であることにも気付いていない未熟な状態であったと思う。

最終的にどんな「自分」に辿りつくにのかはわからないが、今の檜垣には行く手に確かな光が見えている。歌も絵も、これから益々 自分らしくなっていくだろう。


自身の可能性を発見し 創作の喜びを謳歌する彼女に、敢えて社会や自分には足りないと感じているものについて聞いてみた。




Q.自分自身に欠落していると思う事はありますか。また欠落していると感じる事が、制作にどんな影響を与えていますか。


檜垣:まわりに振り回されて自分を見失っていること。

自分の中にある豊かさに気づくこと。

私も、ともすればまわりばかり気になって焦って生きてしまう。まわりと比べたり、外にばかり求める生き方をしてきた。


(取材/執筆:大石)

 

檜垣雅子の作品を心ゆくまで堪能できる4日間

GIFT2024を、どうかお見逃しなく!


檜垣雅子のSNSも、是非ご覧ください。

instagram: @gallery masako221

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usage-masako-221@i.softbank.jp



《 檜垣雅子 プロフィール 》


呉市美展呉市文化振興財団賞

呉市美展呉美術協会賞

第3回Art Exhibition瀬戸内大賞展奨励賞


この世界はどんな形をしているのだろう。

私はどんな存在?

いつもあたりまえと気に留めずに生活していることにふと疑問をもってしまいます。

そんな不思議だなと思うことを自然の形をモチーフにして描きました。













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