YAMAMOTO.C in ART INPUT 2025
会期：2025年2月13日（木）～2月16日（日）
会場：Gallery IYN
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抱えている悩みや鬱憤を創作へのエネルギーに変換し、思いの丈を油絵の具に託して、画架に向かう。
ふと心に浮かび上がったり、夢の中に現れた情景を抽象的に描き上げるべく、一心不乱に手を動かす内に、いつしかスッキリとした心持になっている・・・
そう語る ＹＡＭＡＭＯＴＯ．Ｃは、穏やかな心境の時には筆が進まないそうで、近頃はゆったりとしたペースで制作にあたっており、それは彼女の心の安定を物語っており、喜ばしいことだろう。
「ART INPUT展」へ向けては、身近にある草花など、描きやすい画題を見つけて作品を用意するつもりだが、「イメージは突然閃くから、ひょっとすると新しい抽象画作品も披露できるかも」とのこと。
表現者として気負うことなく、また焦ることなく・・・
彼女は自然体で、その時々に自らが求めるものを画布の上に描き留めている。
Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。
また、何故その作品をお選びになりましたか。
YAMAMOTO.C：「くちびる1 」です。
その時の気持ちを描くことが多いなか、いろいろ考えながら思いを込めた作品なので。
小学生の頃、授業の中で教員から作品を酷評されたことがトラウマになり、YAMAMOTO.Cは絵に対してコンプレックスを今なお抱え続けている。
何処にもぶつける事の出来ない思いを発散するために再び筆をとるようになってからも、その劣等感を拭い去れることは出来ずにいるのだ。
描いている際中は一切の雑念がなくなっており、また根本的には「絵は自由に、好きなように描いて良い」と考えているのだが、「私の描き方は間違っているのではないだろうか」とい不安が、胸の内から消え去ることはないという。
特に、美術の時間に取り組んだ人物画への苦手意識は一際強い。
だが「自分には描けない」と感じても、「描きたくない」訳ではない。
「死ぬまでに、一度は自画像にも挑戦してみたいんですよ」 そう彼女は話してくれた。
決して明けることのない夜がないように、いつか彼女が苦い記憶から解放される日が必ず来ると信じたい。
Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。
YAMAMOTO.C：初期は、風景静物画がほとんどでしたが、気持ちをぶつけて描いたところ、とてもすっきりとした、ワクワクとした感じがあり、これからはこういう風にかに描くのだなと、なんとなく感じた時からです。
作品を披露することに対しては、今なお決して積極的とは言えないが、それでも興味を引く企画があれば「やってみたい」という好奇心も湧き上がるので、飽く迄も「もし機会があれば」というスタンスではあるものの、YAMAMOTO.Cは彼女のペースで、今後ともアート活動に取り組んでいく。
以前は“唇”を描いた作品が多く、それは今も変わることなく彼女にとって魅力的な画題であるが、近頃は水の雫やシャボン玉など、透明感のあるモチーフにも取り組んでいる。
それは、少しでも表現の幅を広げたいという思いから。
ガラス細工の置物なども画中に描き込めたらと考えているそうで、今後の作風の進化・発展にも注目したい。
取材の最後に、彼女に次のような質問を投げかけてみた。
Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。
YAMAMOTO.C：創作において苦しい状況はありません。苦しい時、何か集中してできることを探していて、油彩画にたどりつきました。ただ描くときと描かないときのさがありすぎるで、、、。
（取材/執筆：大石）
YAMAMOTO.Cの作品を心ゆくまで堪能できる4日間
ART INPUTを、どうかお見逃しなく！
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