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BGZ_LIFE in ART INPUT 2025


会期:2025年2月6日(木)~2月9日(日)

会場:Gallery IYN


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イラストレーション
「 残光 」


絵の巧みな兄に憧れて、その背中を追うようにして幼少期のBGZ_LIFEは、風景や好きなアニメ番組のキャラクターなどを描いて過ごしていたという。

成長と共に関心事も変わり、中高生になると絵筆を取ることは殆どなくなっていたが、大人になってからも彼の心は”描くことの楽しさ”を記憶していた。

三十路を迎えてから、ふと100円均一ショップでスクラッチアートのキットを目にし、「なんだ、これは。面白そう」と手を伸ばした彼は、子供の頃と同じ胸の高鳴りを感じていたに違いない。


黒い表層の下にある色面を木製のペンで削り出して描画をするスクラッチアートは、一度削った部分は元には戻らない。

なので失敗した箇所を修正することは不可能だが、BGZ_LIFEは敢えて作品の構想を練らずに制作を始めることで、描き損じを予め回避している。

「これは失敗なのではなく、こういう絵なのだ」

思っていた描画ができなかったとしても、画面上に生まれた効果を生かせる道を探しながら、必要に応じて方向性を変えることで、思いも寄らなかったアイディアが湧いてくることも多い。

そんな即興性を大切にしている彼は、一作品にかける時間は凡そ5分以内と定めているそうだ。

あらゆる閃きが凝縮された濃厚な5分間が、一作品一作品にしっかりと刻みこまれているのである。




Q.これまでの創作活動の中で、あなたの一番の代表作と思われる作品を教えて下さい。

また、何故その作品をお選びになりましたか。


BGZ_LIFE:今 現在の段階ですと「dear my lovely pain」 というお月様の絵ですね。

タイトルは違えど この作品には

自分的には 深くも単調な感情が入り混じっていまして、誰もが今日という日を頑張り 疲れた体を引きずって帰る アナタの背中を照らし続け アナタの背中を護る。

簡単な作品ですが

誰もが 当たり前の様に見えるお月様でも 簡単には届かないし

どんなに離れていても 気持ちや想いは同じだと…

そんな意味合いもあり この作品にしてみました。 


イラストレーション
「 dear my lovely pain 」

なにか心を揺さぶる出来事があったり、アニメや映画を鑑賞したり、好きなゲームに興じている折など、沸き上がった感情の中に「これだ」というものを見つけた時にBGZ_LIFEは、その衝動を素早く削り出して形にする。

嬉しさや喜びが彼を動かす時もある。

また、怒りや悲しみに突き動かされることも。救いも希望も見い出せない戦争のニュースに胸を痛めて、制作に向かった時もあった。


高まった気持ちを画面に吐き出すにあたっては、理屈は一切考えない。

この思いを如何に表現するか・・・考えてしまうと、完璧な答えを求めてしまい、それに縛られて自由さを失ってしまうため、無心で一気に描き切ることを心掛けているのだそう。


スクラッチアートといえば、線による描画表現が主流だが、BGZ_LIFEの作品には大きく色面を削り取った独自の手法が多く見受けられる。

たまたま制作途中に画面にセロパンテープが落ちてしまったことを切っ掛けに、彼はセロハンテープやガムテープ、またはシールなどあらゆる粘着素材で支持体の表層を剥がすようになった。

ただ機械的に、均一に剥がされた面ではない。

軽く張って剥がす、または強く擦りつけてから剥がすなど力の加減によって、その色面は様々な表情を見せてくれるのである。


これは原画を見なくては気が付かない点だが、BGZ_LIFEは広く削り取られた色面の中に、“隠し絵”または“隠し文字”を潜ませることも多いようだ。

見る角度によっては、表層をテープで剥がす前に刻まれた図像や言葉が、光の反射によって浮かび上がる。

それらは容易には見つからない程にささやかなものであるそうだが、そんな彼の遊び心も展覧会では感じとって頂ければ幸いである。




Q.貴方の創作の方向性を決定づけた時期や出来事、また影響を受けたアーティストや作品などがあれば教えて下さい。


BGZ_LIFE:時期は難しいですねーꉂꉂ(ˊᗜˋ*)


気が付いたら描いてました(´・ω・`;)


影響を受けたのは

当時 大切な人が居た……

その人の為に 気持ちをぶつけたのが絵でしたねー( っ'-')╮ =͟͟͞͞ 絵 ブォン [投擲](笑)


そして どの作品も喜んでくれた…

それだけで嬉しかったんです。


後はロックバンドの

最強のB'zにかなり影響を受けてます!! どの作品にも歌詞の1部や

そのニュアンスの影響で描いてます( * . .)""


イラストレーション
「 ハピネス 」

スクラッチアートを始めた時、その創作を見守ってくれる人の存在がなければ、ここまで継続はできなかっただろうと、BGZ_LIFEは自身の歩みを振り返る。

まだ不慣れで、下手くそであったに違いないけれど、そんな作品でも喜んでくれる人が在ったから・・・

その人の笑顔のために、彼は何枚も何枚も絵を削り続けた。

その頃に仕上げた作品は、50~60枚程に及ぶだろうか。

膨大な作品を生み出す中で、独自の手法が確立し、如何に自身の思いを作品に託すか、その方向性も定まったのである。


それ以後もたくさんの出会いがあり、様々な人と交わす言葉があり、あらゆる関わりの中で彼が感じとったことの全てが、作品の中に見え隠れしている。

彼の心は、自分を支えてくれる人は勿論、知らず知らずの内に影響を与えてくれる人、全ての人への感謝の思いで満たされているようだ。


ここしばらくは仕上がった作品を表には出していなかったが、そろそろSNS投稿も更新して、感謝の思いと共に自らのアートを広く発信したいとも考えているとのこと。

幼少期からずっと創作活動に打ち込んでいた訳ではないが、スクラッチアートとの出会いから表現者としての道が開かれたように、誰の人生にも思いもよらぬ展開は起こり得る・・・

そのことを作品を通して知ってもらえたら嬉しいと、BGZ_LIFEは話してくれた。


彼に敢えて、次のような質問を投げかけてみた。




Q.これまで創作において、人生において、苦しい状況に陥った際にどのようにして乗り越えてこられましたか。


BGZ_LIFE:創作に付きましては

苦しい状況の時、スランプの時、

そうなったら描くのを辞める。

映画観たり 散歩したり 買い物したり、ごく自然と ありふれた日常にヒントや出来事は隠れている。

そして 突然と描きたくなる。


人生においては

いつも苦しいです。ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)

産まれてから苦しいです。(笑)

でも それでも歩いて行かなきゃ行けない 自分に言い聞かせるんです。 こんなとこで ぶっ倒れる訳にはいかいと! そして 俺を救ってくれてた人に感謝できる事が

何よりも 幸せだと!

そう想えば進めるんだと……

そうやって 今は乗り越えてます?ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)


(取材/執筆:大石)

 

BGZ_LIFEの作品を心ゆくまで堪能できる4日間

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